大阪・関西万博では、東日本大震災からの復興をテーマにした特別展示が19日から始まりました。宮城県ゆかりのオリンピック金メダリスト、荒川静香さんらが登壇してオープニングセレモニーが行われました。

 復興庁万博テーマウィーク展示は、東日本大震災からの復興の歩みを伝える展示です。 初日の19日にEXPOメッセでオープニングセレモニーが行われ、伊藤忠彦復興大臣やPRアンバサダーを務めるトリノオリンピック女子フィギュアスケートの金メダリスト、荒川静香さんらが登壇しました。

 荒川静香さん「被災地の皆さんの復興の努力と思い、そして国内外からのたくさんのご支援が詰まっている6日間です。岩手県、宮城県、福島県の復興に至る姿を多くの人に知って学んでいただき、これからの生活に生かしていただきたい」

 展示では、震災当時の映像やパネルを通じて被害の実態や復興の過程などを伝えていて、地元の食品を紹介するエリアでは宮城県産のイチゴなどの試食ができます。

 特別展示は、19日から24日までの6日間です。

 復興庁のイベントの他にも、万博では東北や宮城県にゆかりのある展示やイベントがあります。

 6月には、毎年東北6県で持ち回りで開催されてきた東北絆まつりが万博を会場に開催されます。

 6月13日から15日の3日間、万博会場内で七夕飾りなどが展示され、祭りの紹介ブースなどが出展されます。

 6県の全ての夏祭りが会場を練り歩くパレードは、14日と15日の2日間にわたって行われます。

 そして、航空自衛隊松島基地のブルーインパルスも万博に登場します。

 元々は開幕日の4月13日に展示飛行をする予定でしたが、天候が良くなかったため取りやめとなっていました。会期中に改めて、展示飛行をする方向で調整が進められています。

 スペインパビリオンは、日本とスペインをつなぐ黒潮をテーマにしていて、宮城県ゆかりのサン・ファン・バウティスタ号の模型が展示されています。

 江戸時代初期に建造されたサン・ファン・バウティスタ号は、伊達政宗の命を受けてヨーロッパに派遣された慶長遣欧使節が乗船し、石巻市を出て当時スペイン領だったメキシコまで航海しました。

 こうした縁からスペインのパビリオンでサン・ファン号の模型が展示されています。

 模型は宮城県の方が個人で制作して石巻市のサン・ファン館に寄贈していて、今回スペインからの依頼で貸し出されることになりました。模型はサン・ファン館で展示の機会が無かったということで、万博で初お披露目となります。