保育士の女性を殺害した疑いで知人の男が逮捕された事件で、男が消費者金融や知人から借金を重ねていたことが分かりました。

 殺人の疑いで17日に再逮捕された佐藤蓮真容疑者(21)は、カメラに向かって両手で「×」を作るようなポーズを取り、この後の調べには黙秘を続けています。

 佐藤容疑者は4月12日夜、岩沼市の海岸で保育士の行仕由佳さん(35)を刃物で刺し殺害した疑いが持たれています。

 現在は黙秘している佐藤容疑者ですが、警察のこれまでの調べに対しては「行仕さんを車に乗せ海岸には行ったが、犯行には及んでいない」と容疑を否認しています。

 その後の捜査関係者への取材で、佐藤容疑者は複数の知人に加え消費者金融からも借金をしていたことが新たに分かりました。自宅には督促状も届いていたということです。

 佐藤容疑者の友人「1万円を貸してみたいな感じで。どうしてもピンチでちょっと少しみたいないいから貸してくれみたいな」

 キックボクシングのプロ選手になって間もなかった佐藤容疑者は、自らが出場する試合のチケットを自腹で購入し、行仕さんや周囲の友人に販売していました。

 佐藤容疑者の友人「スーパーの駐車場とかで、1回合流して手渡しで金を渡してそのままチケットもらうみたいな。出場者が運営大会側からチケットを買ってそこから手売りする仕組み。買った分は売らないと、本人的には買った分が戻らないわけなんで」

 しかし、チケットの利益はほとんど無くアルバイトも転々としていたと言います。

 佐藤容疑者の友人「何個か働いていたと思うんですけど、期間的には短いんで何か問題があって辞めてるのか、ただ続かなくて辞めているのか」

 警察は、金銭的なトラブルが犯行に影響していたかを慎重に調べています。